はじめに
本表は『古今大角力最高成績者鑑』と銘打ち、江戸勧進相撲で縦1枚番附が発行された宝暦7年以降の、現在で言うところの「優勝」(または「優勝同点」)と呼べる力士たちを集めたものである。まずは紙媒体で平成11年3月14日付で初版を発行。『日本相撲史』を読む機会を得たので、13年2月9日付で改訂新版を発行(14年4月1日付5版で絶版)。
平成16年11月14日『大相撲人物大事典』等の新資料を加味してWEB版公開に至った(紙版あった集計表は割愛)。紙版をそのまま変換しただけの形式で、ページの移転や年代区分の変更を経て間もなく四半世紀。このたび「銀角」自体の20周年にあたり、優勝相当力士の定義や「登場回数」から同点回数の表示に切り替えるなど、順次各表を見直すことにした。
優勝について
「優勝制度」は大正15(1926)年1月場所より東京角力協会が「天皇(当初は摂政宮)賜盃」の授与を開始したのが“正式な”初めである。それ以前の明治42(1909)年6月場所より、時事新報社が幕内の最高成績者に「優勝掲額」を開始しており、実質的には「個人優勝」と言う捉え方はここが始まりとなる(現在はこれらの掲額者も「優勝者」として追認されている)。
本表は、これらの「個人優勝」という考え方を、縦1枚番附が発行されるようになった宝暦7年以降にもさらにさかのぼって適用したものである。
江戸・東京相撲の表に準じた形で、大阪・京都や十両優勝の表も作ってみた。大阪・京都は不明点が多く、ここで公開することによって、これらより詳しい情報が得られることを期待したい。
「明治42年夏以降の優勝力士一覧」について
明治42年6月以降の「優勝力士」の出身地・部屋・本名や生年月日等を集めた一覧表を作成した(「明治42年夏以降の優勝力士一覧」)。
明治42年1月までは個人を表彰する制度がないため、だれが「優勝(相当)」であるか議論の分かれるところであったが、両国国技館開館以降は優勝掲額や優勝賜盃を授与することで個人表彰が定着した。それらの記録をまとめてみた。
宝暦以降の優勝(相当)力士一覧 | ・優勝(相当)と同点者の一覧 |
明治42年夏以降の優勝力士一覧 | ・明治42年6月以降の優勝力士の出身地・部屋・本名や生年月日の一覧 |
・出典(順不同)
「『ゴング格闘技』増刊'93年版 大相撲観戦ガイド」
「平成十年版」 大相撲力士名鑑
「大相撲なんでも七傑事典」
「相撲百年の歴史」
「激動の昭和スポーツ史」相撲 上・下
「近世日本相撲史」第一巻〜第五巻
「全幕内力士個人別大相撲星取大鑑」昭和編 第一巻
「古今大相撲力士事典」
「大相撲ものしり帖」
「日本相撲史」上・中
「明治時代の大相撲」
「戦後新入幕力士物語」第五巻
「大相撲人物大事典」
雑誌「相撲」各号 連載(すもう問答)(年寄名跡の代々)(大阪相撲入門)
雑誌「大相撲」各号
雑誌「『別冊グラフNHK』大相撲特集」各号<
br />WEBサイト「相撲評論家之頁」
WEBサイト「大相撲星取表」
WEBサイト「相撲デジタル研究所」(「小島貞二コレクション番附DB」「小島貞二コレクション相撲古文献DB」)
制作・著作:紅葉橋律乃介(momijibasi@yahoo.co.jp) | 銀河大角力協会へ行く |
令和五年二月十四日改訂・年代再編
令和四年十二月二十九日優勝力士一覧の名称変更
平成三十年十一月三日 N42以降の優勝新設、リンク先修正
平成二十一年六月二日 各段優勝新設
平成十八年九月一日東京を分割、三賞を新設
平成十六年十一月十四日作成