年寄名跡異動の記録

 本ページは、現在の日本相撲協会発足後の最初の本場所である昭和2(1927)年1月場所時点で在籍した年寄以降、
新たに引退・襲名や名跡変更、廃業や退職・死去による名跡離脱をほぼ網羅するものである。

 各表の説明等は該当ページに記載しているが、「年寄名跡襲名者一覧」(名跡別、個人別)とも目次ページがないため、以下に凡例を記載する。

「年寄名跡襲名者一覧」の凡例

 名跡単位で襲名者を並べた「名跡別」と、襲名者がどの名跡を襲名したかで個人別に並べた「個人別」に分かれている。
・「名跡別」はあ〜わ(ら行は存在しない)までの各名跡を五十音順に並べ、一代年寄や横綱・大関の年寄待遇、準年寄を別ページで設けた。
・「個人別」は横綱〜十両までの最高位順に作成し、幕下以下と行司等を別ページで設けた。

 各地位ごと五十音順(前頭筆頭は筆頭のみ、2枚目は2枚目のみ…という並び)としたが、大阪から加入した頭取(年寄)は大阪相撲の地位のため、
「大阪大関」「大阪関脇」のように記し、並びは各地位の最下位とした。

 襲名者名は、力士の場合は最高段で最終場所のしこ名(幕内力士なら幕内最終場所、最高位十両は十両最終場所のもの)。
 現役中に年寄名をしこ名にした場合は、最高段で前名があれば[ ]書きで襲名力士名とし、昇進時から年寄名だった場合は、年寄名を襲名力士名とした。
 年寄名や下の名前の表記は、明らかな誤記を除いて最終場所のもの。

 地位は最高位(二枚鑑札者=現役で年寄を兼務した力士=は最終地位)。斜体は大阪相撲での地位。
 しこ名や行司名には分かる範囲で代数を併記したが、必ずしもすべてに付したわけではない。
 立行司は全員伊之助または庄之助を襲名するが、庄之助に昇進した場合、伊之助襲名時の襲名者も「庄之助」になってしまう。
そこで、全員伊之助の前名で統一した。

 年寄には公認の代数がないため、「何代目」という表記は難しい。そのため、本一覧では“昭和以降の●人目”として「S01」「S02」…という表記を採用した。
 なお、昭和2年時点ですでに名跡変更後の年寄がいる。個人別にすると前名跡が宙に浮いてしまうため、最初に襲名した名跡は「S00」とした。
 高砂は初代からの代数がはっきりしているが、3代高砂を「S01」として数えた。
 安治川や大島は昭和創設の名跡だが、大阪の猪名川や藤嶋の改名のため、継続ととらえて「S01」とした。
 木村庄之助と式守伊之助は年寄を兼務していたが、ふつう“年寄として昭和以降1人目”などの考え方はしないと思う。庄之助と伊之助は公認代数が定められているので、「伊之助13」「庄之助19」などと表記する。

 大阪相撲の一代頭取から移行した「荒岩」、同名がいるため一代限り併存した大阪方の「鏡山」は「一代年寄」に含めた。
 「吉葉山」「鏡里」「千代の山」は「一代年寄」と「横綱5年間」の両方に記載した。
 「横綱5年間」「大関3年間」「準年寄」は広い意味で「一代年寄」と言えなくもないが、横綱一代年寄および現行の一代年寄贈与が停年まで在籍できるのに対し、
“一定期間年寄(準年寄)として在籍できる制度”に過ぎない。したがって、「一代年寄」とは別に項目を立てた。

 表示上の都合で「」は「」、琴ノ「」は琴ノ「」と表記する。

 各表の参考資料は次のとおり。

 『1996年 大相撲力士カラー名鑑』「昭和以降 全年寄襲名者一覧」より、昭和以降の異動情報の年月日など
 『激動の昭和スポーツ史』相撲 上・下各巻より、昭和以降の異動情報など
 『近世日本相撲史』第一巻〜第五巻より、番附
 『戦後新入幕力士物語』第一巻〜第五巻
 相撲協会発行の番附表各場所
 雑誌『相撲』ピンナップの番附表 連載「年寄名跡の代々」、「すもう問答」、「大阪相撲入門」。「角界ニュース」より、諸情報
 雑誌『別冊グラフNHK(改メNHKウイークリーステラ) 大相撲特集』より引退・廃業などの情報。現在は日本相撲協会の報道発表による。

制作・著作:紅葉橋律乃介(momijibasi@yahoo.co.jp) 銀河大角力協会入口へ戻る
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