収録範囲

 昭和23年4月1日の新制高校発足以降に存在した、北海道内の公私立高校を収録した。旧制中等学校については、高校に転換して収録範囲に繋がる場合は変遷を記載したが、創立時から中等学校程度だったか否かは考慮せず、学校創立からの記載とした(たとえば「女学校」は中等学校程度ではないので「高等女学校」(中等学校=現在の高校程度)昇格後からの変遷を記載すべきだが、判然としない学校もあるので考慮しないことにする。また、旧制時代に廃校していても後進の学校が新制高校(またはそれに関係が深い学校)の場合は、記載している場合がある。
 北海道教育委員会は毎年「高等学校高校配置計画」と称する統廃合計画を発表しており、「令和3年度〜5年度」の計画までを反映した(詳細については、「高校配置計画」参照)。
 そのほか、旧制時代のみ存在した師範学校も記載。現在の北海道教育大学の前身であるが、教育大学の変遷は記載しない。
 特別支援学校(盲学校・聾学校・養護学校)は高等部設置校に限らず、全学校を別項として掲載した。

 令和3年4月の改訂で、再編統合の定義を見直した。旧版では配置計画の再編統合はすべて新設扱いとしたが、「一覧」では名称変更扱いやそもそも記載がない場合があるため、「公報」の「北海道立高等学校学則の一部を改正する教育委員会規則」の「交付された規則のあらまし」で新設扱いと思われる場合を新設統合とし、名称変更は名称変更とし、触れられていない場合は本表記載対象外とした。そのため、「一覧」の記載とずれが生じる。

表の見方

 総合振興局及び振興局別に、現行の市町村の範囲ごとに記載。分校がある場合は本校の直後に記載した。本校が他市町村にある場合は網掛けとし、網掛け本校の変遷は省略した。
 平成22年12月の改訂で、新たに樺太を追加した。樺太は北海道庁とは別の樺太庁の管轄だが、『北海道教育史』に記載があるので、参考として収録した。
 令和3年4月の改訂で、重複する本分校・市町村異動を整理。また。私立高校は市町村をまたぐ移転があるため独立させた。

 排列は設置者・種別・課程を、それぞれ下記の分類・順番で記載。学校の排列は「設置」の年月日順。
※設置者:国立・道立・市町村立(組合立含む)。
 私立(学校法人立・学校設置会社立)は独立ページ。
※種別:高等専門学校・高等学校(師範学校は「中等学校(旧制)」と記載)・中等教育学校
※課程:全日制(通常課程)・定時制(季節定時制含む)・通信制

「校名」:現存学校は現在の名称。再編統合で校名未定の場合は「新設校」と記載。廃止学校は最終校名を記載した。

※公立高校の正式名称は「北海道○○高等学校」だが、「北海道」は省略し、「○○」の部分のみ記載。昭和23年から25年3月31日までは、道立は「北海道立○○高等学校」・市町村立は「○○市町村立高等学校」や「○○市町村立××高等学校」のようにまちまちだった。25年4月以降(後日遡って適用)は「北海道○○高等学校」に統一されたが、「北海道立〜高等学校」→「北海道〜高等学校」の変遷は省略した。また、旧制時代の「私立」や「公立」の加除も省略する。
 なお、その後札幌市立・函館市立高校は「市立○○高等学校」が正式名称になった。この場合、「北海道札幌市立○○高等学校」ではなく、あくまでも「市立○○高等学校」が正式名称である。

「全」「定」「通」:その課程が現存していれば「○」、閉課程は「△」、学校が現存していなければ「×」(先に閉課していても両方「×」)。今後学校の廃止・新設・課程の廃止が予定されている場合は「※」を入れた。

「課程」:全日制は昭和37年まで「通常課程」と称したが、全期間「全日制」で統一
 定時制は「季節定時制」「夜間定時制」などがあり、「定時制」と「夜間制」を分けていた時期もあるが、全て「定時制」で統一

「設置」:旧制から存在する場合は、現在の学校に繋がる系譜の学校の創立日。各市町村史や学校の記念誌・HPなどで各校主張の創立日を確認したが、「認可」や「開校(式)」など、学校によって「創立」の定義は曖昧である。本表では、「開校日」がはっきり定められている場合はその日付、「認可」が年度初めであればその日付、などとした。昭和26年以降は全て4月1日付としたが、それ以前は設置認可後すぐに生徒を集めて開校する場合があり、「認可日」が分かればその日付、それ以外はなるべく各校主張の創立日とした。未来の日付は予定を示す。

「廃止」:市町村立の場合は「公報」記載の廃止日。道立の場合は道立学校設置条例の改正施行日。確認できない場合は、市町村史等を参照した。

「校名変遷」:設置から上記「校名」欄に至るまでの校名変遷を記載。分校は「本校/分校」の形式で示した。「→」は名称の変更、△は課程の廃止(学校は存続)、×は学校自体の廃止を示す。「×」の後の学校名は統合を示すが、「○○へ」で終わっていれば「○○高校」への生徒移動があり、「(○○)」は教員のみ異動(学校自体は在校生卒業で自然消滅)を示す。独立校・分校の昇降は「→」で示し、「●●を新設」とした。上記「現在の学校に繋がる系譜」は生徒の移動が確認出来たもののみとし、不明な場合は「〜を母体に」として参考記載。旧制時代の異動は斜体で示した。

「所在地」:所在市町村名の変遷を示す。ただし、学校が存在した時期のもののみを記載したので、閉校後に市町村の改称・合併等による市町村名の変更があっても考慮していない。

「設置者」:令和3年4月の改訂より、「北海道」および市町村名の記載に切り替えた。北海道庁→北海道への変更は昭和22年5月3日だが、学校名の「北海道庁立」→「北海道立」への改称は11月1日である。
樺太編は旧仕様のままなので、「庁立」は「樺太庁立」を示す。同じ設置者名が続く場合は、設置自治体が新設合併でいったん解散し、改めて設置されたことを示す。市町村立の場合、新設合併の場合は設置者の変更に該当するため記載した。
 「組合立」の学校設置組合には正式な組合名があり、分かる範囲で記載したが、不明な場合は「組合」と記載。
 私立校は学校法人名(昭和26年までは財団法人)を記載。旧制で法人化前から存在する場合は、法人化以後の変遷を記載。

その他

 旧制時代の道立(道庁立)中等学校は、全て新制高等学校に転換。新制高校は男女共学だが、同一市町村内に中学校(男子校)と高等女学校(女子校)が両方存在する場合は、旧中を「○○高校」・旧高女を「○○女子高校」として、とりあえず男女別のまま存置。片方しか存在しなかった場合は、「○○高校」として旧中は女子を・旧高女は男子を受け入れていち早く共学化。
 男女別に存置した市町村について、両校あわせて24学級以内に収まる場合は、昭和25年までに統合して共学化。その場合、どちらかが吸収して統合したのか、双方を廃校して改めて共学高校を設置したのか、今ひとつ判然としない。したがって、本表ではすべて「新設」として記載した。唯一厚岸町の厚岸女子高校は厚岸水産高校への吸収合併と判断したが、両校を廃して改めて水産高校を設置するとは考えにくいためである。
 複数校を維持する市町村は昭和25年度より共学化したが、学校名については、「第一」・「第二」など序列を示す数字は使わずに、地名や方角を付けて区別することにした。その場合、単純に共学化しただけではなくて市町村内で通学区域を設定し、当該校間で“生徒の大移動”が行なわれた(太線が学校の系譜、細線は生徒移動の流れ)。厳密に言えばこの時点で学校自体も再編成されたようにも見えるが、本表では特に考慮していない。

 〜S23.3.31 S23.4.1    S25.4.1
 ○○中━━━○○高校━━┯○○東高校
 ○○高女━━○○女子高校┷○○西高校
 高校発足後、各市町村では道立高校の分校を設置する動きが活発化した(主に定時制農業科)。通学区域が市町村をまたぐので、本来は北海道が設置すべきものだが、財政難でもあり、先に市町村が「分校」として設置し、「独立校」化または学校の規模を整えて北海道に移管して行くことになった。
 その際、本校は道立であり、分校は市町村立という事態になった。これではなかなか分かりにくいので、昭和28年2月上旬、市町村に教育委員会が発足した昭和27年11月1日付に遡って、市町村立の分校は原則として独立校とされた(ただし、専任校長を置かない「第2種高等学校」という立場だった)。独立校化は原則として分校のうち1校のみで、分校を複数持つ学校の場合は独立校となった1校の分校に移管された。独立した学校名は原則として分校名を付けることにしたが、市町村名と違う分校名の場合は、市町村名を入れることにした。

  制作・管理:紅葉橋律乃介(momijibasi@yahoo.co.jp)      変遷表入口へ      「さちかぜ」政庁へ

 令和3年4月27日改訂
 平成25年7月5日改訂
 平成22年12月24日改訂
 平成22年6月29日「その他」を追加
 平成22年6月25日開設

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